働く女性は企業内で活躍できるのか?アンケート調査

働く女性は企業内で活躍できるのか?アンケート調査

女性活躍推進法の成立後、会員制転職サイト「ビズリーチ」が会員を対象に「女性の活躍推進について」のアンケート調査を実施しました。その結果から、今まで見えなかったみんなのホンネがうかがえます。

65.6%が女性活躍推進法に賛成。しかし女性からの切実な反対意見も

キャリアウーマン

アンケート結果によると、65.6%が女性活躍推進法に賛成と回答しています。

賛成意見の中には「女性だからこそ活躍できる場がある」「性別を問わず、優秀な人材が求められている」などがあり、より女性が活躍する場が求められていることが分かります。

賛成意見の中にも「数値目標を達成するためだけに取り組むのではなく、女性が活躍できる制度や体制の構築に注力すべき」との声が多く、より実効性のある政策が望まれていることも伺わせます。

反対意見では「管理職になったのが実力ではなく『数値目標』の公表義務があるからと思われたくない」との切実な声があり、活躍している女性に対して不当な評価が下されることを危惧しています。

40%以上が「勤務先の女性活躍推進に向けた取り組みは不十分」と感じている

女性活躍推進法自体には賛同が多いものの、40%以上が企業での取り組みが不十分と感じています。

不十分と感じる理由は男女で違いがあり、女性が「役員や上司が女性活用に消極的」、男性の場合は「女性管理職のロールモデルがいない」がそれぞれ1位となっています。男性が概念的な理由であるのに対し、企業で働く女性の場合は職場でのよりリアルな状況を踏まえて

理由を挙げているようです。

不十分と感じるその他の理由としては、男性が「女性管理職の数値目標を定めていない」が2位に、「役員や上司が女性活用に消極的」が3位に、また、女性では2位に「女性管理職のロールモデルがいない」、3位に「女性管理職の数値目標を定めていない」が挙がってい

ます。

女性の半数は転職先が「女性活躍を推進しているかどうか」を重視

メモを取る女性

転職先が「女性活躍を推進しているかどうか」を重視する女性ビジネスパーソンは半数にとどまり、意見が分かれました。

重視する理由としては、「現職ではそのような風土がないため、チャンスがあればそのような企業に転職したい」「長く心地よく働きたい」「性別に関係なく昇進したい」など、性別を特別に意識しなくて済むことで、快適に仕事に取り組みたいという欲求が強いようです。

一方、重視しない理由として、「女性を活躍させていることにあぐらをかいて、それが働きやすさとは比例していない」という声があり、「女性の活躍」が「働きやすさ」に必ずしも結び付いていない側面があるようです。

女性管理職の比率は日本では11.2%となっており、他の先進諸国の約30~40%に比べて極めて低い数字になっています。女性管理職の比率が少ないことに関しては、企業内で女性がより活躍できる仕組みがまだ上手く働いていないことが要因の1つとし考えられます。

しかし、上記のように女性の活躍が必ずしも働きやすさに結び付いていないとすると、女性管理職の就業状態や働きやすさの問題も影響しているのではないでしょうか。

そのように考えると、女性がより活躍することが女性自身だけではなく、男性も含めたすべての就業者の働きやすさに結び付くような制度や社会基盤の充実が必要なのかもしれません。

References : ビズリーチ
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