「まさか!」の前に加入しておきたい“自転車事故保険”
保険と言えば、生命保険を思い浮かべる人も多いことでしょう。ただ、それだけでは万全な備えとは言えません。それ以外にも、万一に備えて加入しておきたい保険があるのです。
その1つが、自転車事故に対する保険。左側の車道を走ること、走行中の両耳イヤホン装着は禁止など、自転車走行の危険性が社会的に問題になり、ルールの整備が急速に進められている分野でもあります。
そうした対策が進められているのにはもちろん理由があり、自転車関連の事故件数(死傷者数)は2013年に全国で11万9929人に達し、そのうち死亡者数は600人ほどに上ったそうです。
自転車には、自動車や原付に乗る際には義務付けられている自賠責保険への強制加入制度がなく、万が一、事故に遭って被害者になっても救済されません。さらに加害者側になった際には、高額な請求を受けるケースも珍しくないのです。
自転車保険に加入すると一般的に、自転車に乗っているときも、歩行中に接触してケガをしても、保険が適用されます。多くの保険が1カ月当たり500円程度で加入できて、年間払いにするとさらにオトクになる保険もあります。自転車を使う機会が多い人や徒歩での移動が多い夫婦は、加入を検討しておいて損はないでしょう。
なお、クレジットカードを持っている人も多いと思いますが、クレジットカードの付帯サービスとして同種の保険が付いている場合もあります。自分は該当しないか、加入前に要チェックです。
災害時に備えた“地震保険”もマスト
2011年の東日本大震災をきっかけに、「地震保険に加入しよう」と考えた人は多かったのではないでしょうか。
けれど地震保険への加入率はそれほど高くなく、2012年時点で全国平均27.1%(SBI少額短期保険調べ)だそうです。やはり2011年の震災を機に加入者が増加しているようで、保険会社からっも次々と新しい地震保険が打ち出されてきています。
中には「余程大きな地震が直撃しない限り、自宅の家屋は倒壊しなさそうだ。調理中に地震が起きたときの火事だけが心配だから、火災保険に入っておけば大丈夫だろう」と考えている人もいるかもしれませんが、油断はできません。というのも、地震の発生によって火事が起こった場合、火災保険は適応不可になることが大半。地震保険に加入しておけば、地震が原因で起こった火災と家屋の倒壊の2つのケースが対象になります。
マンションに住んでいる場合、入居時に保険に入るケースが多いでしょう。しかし、いわゆる専有部分、自分の部屋にヒビが入ったとき、修繕費用は自己負担になることが多いことをご存じでしょうか。管理組合で加入している地震保険は、共用部分を保証するものがほとんど。きちんと個別の地震保険に加入しておくことが大切です。
日本人の死因ナンバー1。“がん保険”に入っておくと安心できる
日本人の死因第1位は、28.5%を占めた悪性新生物(がん)でした(2011年・厚生労働省「人口動態統計月報年計」)。「まだまだ若いから大丈夫」と思っていても、がんとは無縁ではいられません。30代男性の死因を見ても、がんで10%以上が亡くなっているのです。
生命保険に加入しておけばがんへの備えが特約で付いているケースもあるものの、先進医療を受けようと思ったときなど、治療費のすべてをまかないきれないことがあります。そんなときに備えて、別途、がん専門の保険に加入しておけば安心できます。万が一、がんが進行中であると分かっても、経済的な負担を気にせず、治療だけに専念できるというのは大きなメリットでしょう。
ただし、がん保険はかなり複雑。診断されたときに給付される「がん診断給付金」、実際に抗がん剤治療などを受けたときに支払われる「治療給付金」、入院したときのための「ガン入院給付金」など、さまざまな給付金が設定されています。しっかり内容を見極め、夫婦共に安心できる保険を選ぶように心掛けましょう。
image by:Leo Hidalgo ,Pablo Herrera