新しい出会いの多い春は、仕事も恋愛もコミュニケーション能力がキーとなってきます。そこに“心を誘導する力”が加わると、今よりももっと事がスムーズに進むと思いませんか。そこで今回は、世界的に著名な心理療法家ミルトン・エリクソン博士による「人の心を誘導できる3つの話術」をご紹介します。
相手の行動を誘導するのは 「Yes」「No」で答えられる質問
相手に何かをしてもらいたい時、あなたはどんな言葉で伝えていますか。例えば、喉が渇いて冷蔵庫の飲み物が欲しい時に「お水持ってきて」と、「お水持ってこられる?」と言われるのでは、受け手の感じ方が違うのです。この2つの違いは、命令口調か、疑問口調なのか。
人は相手に命令や指示をされるのと、嫌な気分になりやすいもの。疑問口調であれば、その行動をするか否かを自らが決めることができ、自然と相手に従う傾向が強いそう。相手の行動を誘導できるかは、伝え方がポイントになってくるようです。
理由があれば脳が納得「なぜそれをするのか?」を同時に伝える
相手に何かをお願いしたい時、「なぜそれをするのか?」の理由をつけるだけで、人の脳は納得する思考回路を持っていると言われています。常識的な理由であれば、大抵のことは疑問を持つことなく理解するそう。
例えば、気になる相手をデートに誘い出したい時は、「明日会いたいな」ではなく「明日“映画のチケットをもらったので”一緒に行かない?」と会う理由をつけるのです。仕事の残業を同僚に代わってもらいたい時も同じように「残業代わって」ではなく、「今日“子供が熱を出しているので”残業を代わってくれないかな?」と伝えましょう。
先ほどお伝えした疑問口調に加えて、理由をつけるだけで、自分の希望を叶えてくれる可能性が上がるのです。
これだけで話を聞く耳を持つ!? 会話に名前を挟み込む
あなたの前からAさんとBさんが歩いてきたとします。Aさんからは「こんにちは」、Bさんから「◯◯さん(あなたの名前)、こんにちは」と挨拶をされた時、あなたならどちらに注目しますか?
実は会話の途中に名前を挟み込むと、相手が聞く耳を持ちやすいと言われています。生まれた時から誰もが持っている名前を呼ばれることで、自然と話を聞く体制になるそう。無意識でも重要な言葉として反応するのです。
とは言え、会話の途中で何度も入れてしまうと相手を不快にさせる可能性もあります。特に聞いて欲しいところなど、要所に入れ込むことがポイントです。
せっかく気になる人が現れても、うまく会話ができなければチャンスを逃してしまうことも。会社で新人や上司とうまくコミュニケーションが取れなければ、仕事に影響を及ぼすことだってあります。恋愛も仕事も肝になるコミュニケーション。なかなかうまくいかない時は、今回ご紹介した“心を誘導する話術”を試してみてください。今まで失敗してきたことも、スムーズに進められるかもしれません!
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