お父さんに最高のプレゼントをあげたい
中には、ただ手紙を読み上げるだけでなく、自分なりに一工夫して精一杯の感謝の気持ちを伝える新郎新婦もいるようです。
今回ご紹介する新婦は幼いころに母を亡くし、父の男手ひとつで育てられてきました。ウェディングプランナーとの打ち合わせで彼女がしきりに訴えていたのは「お父さんに最高のプレゼントをあげたい」ということでした。
父にとって“最高のプレゼント”とは一体何か。新婦が考え抜いた揚げ句に出した答えは「お父さんにもう1度、天国にいるお母さんに会わせてあげたい」というものだったのです。
しかし一体どうやって、亡くなった母と父とを会わせるというのでしょうか?
父母の結婚式を振り返り、ドアが開くとそこには……
結婚披露宴当日、次は新婦入場という流れになったとき、スクリーンには「覚えていますか?」というメッセージが浮かび上がりました。続いて、父と母の結婚式の映像が流れ出したのです。
引用:YouTube/【T&G】大好きなお父さんへの贈りもの
そして次の瞬間、ドアが開き現れたのは、亡くなった母とそっくりの格好をした新婦。スクリーンに流れる両親の結婚式で、母が着用していたウェディングドレスを身に着け、そこに立っていたのです。
まるで本物の母が生き返ったかのような気持ちになった父。しかも新婦の口からは、母が父の名前を呼ぶときに使っていた「ときっちゃん」という呼び掛ける言葉が。最高に幸せだった瞬間を思い出した父は、思わず泣き出してしまいました。
母親のウェディングドレスを身に着けた新婦と、感無量の父。2人は腕を組みながら、祭壇で待つ新郎のところへ向かいます。
父の頭の中には、母との思い出が鮮やかに蘇ったことでしょう。新婦は「天国にいるお母さんにもう1度会わせてあげる」という最高のプレゼントを渡すことができたのでした。
image by:KT Merry,Justin & Mary Marantz