アメリカの金利引き上げ。円安ドル高で海外挙式・ハネムーンしづらくなる?

アメリカの金利引き上げ。円安ドル高で海外挙式・ハネムーンしづらくなる?

米政策金利、0.25%から0.50%に引き上げ

ニューヨーク

2015年12月、アメリカは連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を実質ゼロ金利(0~0.25%のレンジ)から0.25%引き上げました。実質ゼロ金利は、リーマン・ショック後に始まった異例の危機対応で、それがようやく収束したと考えられます。

 つまり、今回の政策金利の引き上げは、“アメリカの景気が回復しつつあるための決定”だったということです。景気のいい今、金利を上げておけば、次の金融危機に備えることができるため、今後も利上げは緩やかに、年に数回続くと言われています。

利上げによって何が起こる?

しかし、利上げをすることで起こるマイナスもあります。例えば、一般的にアメリカが利上げをすると、より高い金利がつくようになるドルが買われるため、ドル高になります。つまり、他の国の通貨を売って、ドルを買う動きが増えるわけです。

 これまで、金融緩和によって増えたアメリカのお金は、新興国などに投資され、新興国の成長を支えていました。しかし、その資金がアメリカに戻ってしまうと、新興国の通貨や株が安くなり、新興国の景気が後退してしまう可能性があります。さらに、それが引き金となって、先進国の不況につながるかもしれないと心配されています。

アメリカの利上げが世界経済に及ぼした実際の影響は?

実際のところ、現在は円高ドル安が進んでいます。一般的には利上げによって下がるはずの株も利上げ後に上昇し、現在は別要因で下がっています。これは中国経済の影響などによるもので、アメリカの利上げとはあまり関係がないと言われています。

 このように、短期的には一般的な予想が外れているのですが、世界経済についてはもっと長期的視野で見る必要があります。例えば、日本の金利はゼロなので、今後少しずつアメリカの金利が上げられると、金利の差が開いていきます。そのため、日本がゼロ金利を解除しない限りは円安ドル高が進むと予想されます。

私たちの生活はどう変わる? 海外旅行に行きづらくなるかも

船

円安ドル高というのは、輸出するときには有利ですが、輸入は難しくなる状態です。つまり、私たちの身近なところでは、海外への新婚旅行が高くなる、逆に海外からの旅行者が増える、輸入品の価格が上がるといったことが起こりえるでしょう。

 婚活を控えているのなら、円安ドル高になったり、景気が悪化したりする前に動き出しましょう。海外挙式やハネムーンのことも考えると、早いうちに行動したほうがいいかもしれません。

image by:djandyw.com

References : Financial Standard , eWarrant
アメリカの金利引き上げ。円安ドル高で海外挙式・ハネムーンしづらくなる?