企業間での婚活を促進する「職場の縁結びさん」という福井県が始めた取り組みが注目を集めています。地方都市の中小企業で働く未婚男女は出会いが少なく、そうした企業で働く男女の合コンを斡旋しているそうです。
婚活支援に力を入れる福井県
「職場の縁結びさん」は福井県が始めた婚活をサポートする取り組み。企業間で合コンを行うなど、県内の中小企業に勤める男女が出会える機会を増やそうとしています。
福井県では、1964年度に結婚相談所が開設。県婦人福祉協議会の結婚相談員が、県内各地で定例の結婚相談を実施してきたそうです。
2010年度には各地域でボランティアを募集して、「地域の縁結びさん」という取り組みを始めました。「めいわくありがた縁結び」(最初は迷惑かもしれないけれど、良い結果に結び付き、ありがたいと思えること)というコンセプトで、ブライダル業で働く人、お寺の住職、退職した学校の先生などが“地域の縁結びさん”となり、結婚したい未婚男女の仲を取り持ってきました。
こうした取り組みによって、2010~2015年度の6年間で約450組の縁結びに成功。その他にも、県内の結婚情報を集めた「ふくい婚活カフェ」のWebサイト運営や、「お寺の縁結びさん」など、さまざまな婚活サポートを通じて縁結びに力を入れています。
企業間の合コンを増やして婚活を後押し
このように地域での婚活に注力する福井県が、2015年度から始めたのが「職場の縁結びさん」です。
その活動内容の1つに、縁結び役となる各企業の担当者が県主催の交流会に出席して情報交換をして、希望者の状況に応じて出会いの場をセッティングするというものがあります。
“職場の縁結びさん”の活躍によって、2015年度は7カ月で合コンが7回開かれました。合コン相手の勤務先企業が確かで信頼できること、違う業種・職種の人と話せることで刺激になることなど、参加者からも好評だったようです。
現在116の企業や団体が「職場の縁結びさん」に協力。出会いの機会が少ない地方都市の「おせっかいな縁結び」役として活躍中です。