中国では日本より婚活が盛ん?
日本ではすっかり定着してきた「婚活」。でも、日本のすぐ近くに、日本よりも婚活に積極的な国があることをご存じですか?
その「婚活に積極的な国」とは中国のこと。インテージが2012年に20〜39歳の独身男女を対象に実施したMROC調査によれば、婚活を経験したことがある人は、日本では男性が32%、女性は51%でした。それに対して中国の都市部(北京、上海、広州)では男性64%、女性58%と、日本より婚活が盛んなことが分かったそうです。
また、日本での婚活と言えば、合コン(男性61%、女性68%)や婚活パーティ(男性61%、女性42%)が中心ですが、中国では「親戚・友人が段取りしたお見合い」の経験者が、男性71%、女性79%と圧倒的に多くなっています。
次に人気なのが「友人・同僚が主催した合コン」(男性37%、女性50%)となっていて、親戚や友人の伝手を頼る傾向にあるようです。
本人は参加しない?
また、中国には日本では珍しい形態の婚活もあります。
例えば上海の人民公園では、毎週末「婚活マーケット」が開催され、婚活中の当人たちだけでなく、親や親戚が積極的に参加し、子供たちの相手を探しているそうです。
2015年10月末にも、上海市が同公園で「第七回結婚・恋愛博覧会」を催し、約1万人もの人が集まったそうです。そこでも、参加者の5分の1は、当人ではなく親だったと言います。
親たちは、子供の身長・年齢・収入・職業・学歴などを記入したプラカードやポスターなどを手作りして婚活に参加するそうで、当人たちより親の方が結婚に意欲的なことも多いようです。
中国で婚活が盛んな理由。「家を守る」意識と都市部・農村のマッチング問題
日本にも親の代理お見合いを主催している企業はありますが、中国の方が親や親戚が中心となった婚活がずっと盛んな様子。これは一体、なぜなのでしょうか。
その理由の1つは、家系の維持が重要視されていることが挙げられそうです。徐々に欧米化している昨今の日本に比べ、中国では依然として「家」を守る意識が強く、結婚することがMust事項になっていると考えられます。
また、一人っ子政策の影響で、「子供を1人しか育てられないなら、跡継ぎとなる男子の方がいい」と、中国では女性よりも男性の方が圧倒的に多くなっています。都市部の婚活では女性が大いに余っているのも、中国の婚活の特徴になっています。
「女性が大いに余っている」背景には、中国の男性が「格差婚」を好み、年齢や学歴が自分より下の女性を求める傾向があることも影響しているのでしょう。結果的に都市部に住む高学歴な女性が結婚相手を求めるのなら、農村部の未婚男性とのマッチングを狙うしかなく、都市部からだけでなく農村部からも大規模に人が集まる婚活イベントが人気になっているのかもしれません。
都市部での「女性余り」の影響か、「剰女」という流行語も生まれるほど。上海の婚活サイトなどでは男性が優遇され、女性は手数料や年齢制限などが厳しく設定されているところもあるようです。
日本とはいろいろな面で違いがある中国の婚活事情。いかがでしたでしょうか。
image by:王明源,Luke,Ma