住宅ローンを利用したいなら、まずは審査を通過せよ
結婚して夢のマイホームを購入する――となったとき、多くの人が頼ることになるのが住宅ローン。ただ、住宅ローンは誰でも頼めばすぐに貸してもらえるものではなく、事前に金融機関の審査を受けなくてはいけません。
審査に落ちるとローンを借りられないわけですから、審査に通るかどうかと気にする人も多いはず。そこで今回は、住宅ローンの審査について詳しく紹介していきます。
まず、住宅ローンの審査でチェックされる基準は約20項目。国土交通省が発表した「平成24年度民間住宅ローンの実態に関する調査」によると、特に重要視されるのがこの7つだそうです。
1. 完済時年齢
2. 借入時年齢
3. 返済負担率
4. 勤続年数
5. 年収
6. 健康状態
7. 購入する物件の担保評価
借りてから全額返済するまで、経済的に安定しているかどうかが、審査のポイントとなっていることがよく分かります。
なお、7つ目の「購入する物件の担保評価」は、その物件の価値の6~8割程度の評価額になります。担保価値が低いと、希望どおりの金額を借りられなかったり審査に落ちたりする可能性が高くなります。
審査に落ちる恐れがあるのはどんな人?
実際、審査に落ちやすい人の分かりやすい例としては、「会社の経営状態が危ない人」「過去10年以内に自己破産などの金融事故を起こしたことがある」「すでに消費者金融などで多くの負債を抱えている」「過去に何度も消費者金融への支払いを遅延している」「税金滞納など、納税義務を怠っている」などが挙げられます。お金を貸す側の気持ちになって考えてみたら、こうした人たちに進んでお金を貸したいと思う人はいないはずです。
ただ、こうした分かりやすい例のどれにも当てはまらないけれど、審査に落ちやすい人もいます。それは次のような条件に当てはまる人です。
・年収や雇用形態に問題がある(年収が低すぎる、年収が高くても契約社員など)
・自営業や会社社長など
・転職回数が多い、勤務年数が短い
・慢性疾患がある
・クレジットカードなどで借り入れが多い。あるいは返済が滞ったことがある
審査に落ちたらどうしたらいい?
審査の基準は金融機関によってさまざまです。例えば慢性疾患があり、「健康状態」が理由で審査に落ちてしまっても、他の金融機関では通る可能性があります。
諦めずにいくつかの住宅ローンに申し込みをしてみるといいでしょう。その前に、審査を受かりやすくするために、やっておいた方がいいポイントを紹介します。
【ポイント1】金融機関で借りているお金や滞納している税金があれば、すぐに清算する
【ポイント2】年収は夫婦2人の合算で申し込む
【ポイント3】大手銀行のほかに、ネット銀行や地元の信用金庫なども選択肢に入れる
金融機関が借り入れの審査に使うのがCIC(指定情報信用機関)に保存されている情報です。ここに保存されている自分の信用情報は、1000円(税込)で取り寄せて確認することができます。
《確認できる情報》
・氏名や生年月日など
・クレジットやローンなどの利用金額や残高などの取引情報
・取引に関連した、支払い遅延や法的手続きの有無などの情報
もし不安なことがあるようでしたら、CICに1度問い合わせて確認してみるといいでしょう。