DNAレベルでご縁のある相手を探す。新種類の婚活サイト
一般的な婚活サイトでは、写真や、経歴・趣味などが書かれたプロフィールを見て相手を探すのが普通です。しかしそれだけだと、実際に会ったときに「あれ?」と感じてしまうなど、限界があるように思われます。
そんな理由からか、DNAレベルで相性を調べてくれる婚活サイトが、海外では広まりつつあるようです。例えば、スイスで2007年から始まった「GenePartner」。恋愛関係には、社会的に「合っている」ことと、生物学的に「合っている」ことの両方が必要で、両方がそろうと、関係が長期間続く満足度の高い相手と巡り会える可能性が上がるのではないか、という考えの会社です。
つまり、生物学的にも「合っている」と診断された人ならば、実際に会ったときの違和感が少なく、よいご縁に巡り会える確率が高いというわけです。果てはセックスの満足度や妊娠の可能性も高いと主張されています。
DNAマッチングの仕組みは?
DNAの検査は簡単。DNA検査キットで口内の細胞を採取して、送るだけです。
GenePartnerが診断のために注目するのは、魅力に関係するとされるHLA免疫系遺伝子です。HLA(ヒト主要組織適合抗原)は、ヒトの体臭に少なからぬ影響を与えていると言われています。
そして、スイスのWedekind博士の研究によって、女性が魅力を感じるのは、自分とまったく異なるHLA遺伝子を持つ男性の匂いだということが分かりました。これは、強い子どもを産むために、自分にない免疫情報を多く持っている相手の匂いを「いい匂い」と感じるように進化したためだと考えられています。
このような背景を元に、GenePartnerでは、自分と相手のHLA遺伝子の比較から、外見だけでは計れない相手の魅力、魅力を感じる度合いがお互いに同じくらいかどうか、人間関係において関心のあることが似ているか、さらには妊娠の可能性の高低まで調べてくれます。アメリカやカナダなどでもこういったサービスは登場してきているようで、やはりHLA遺伝子に注目しています。
婚活でのDNAマッチングが近い将来当たり前に?
近年、日本でも健康のためにDNAを調べてくれる会社は増えています。しかし、婚活にDNA検査を用いるサイトは、日本にはまだないようです。
今後、恋愛や結婚への遺伝子レベルの影響がもっと詳しく解明されたら、このような婚活は当たり前になるのかもしれません。
image by:Cooper Carras