初対面で即プロポーズ!? ネトゲ友達とノリ結婚したら意外と幸せ!!

初対面で即プロポーズ!? ネトゲ友達とノリ結婚したら意外と幸せ!!

アメリカで2005~2012年に結婚した夫婦1万9131組のうち、3分の1以上がネットで出会った夫婦なのだそうです。しかも、ネットで出会った夫婦の離婚率は低く、幸せな夫婦生活を送れる傾向があると分析する調査結果も出ています。

ひょっとすると、あなたもネットからの出会いで運命の相手が見つかるかも――。果たして、どんな縁からネットでの出会いが結婚という話に発展していくのでしょうか。今回は、実際にネット(ネットゲーム)がきっかけで出会って結婚したある夫婦から寄せられた結婚体験談をご紹介しましょう。

大学時代の彼が浮気。もう恋愛なんてしない

大学時代から大好きだった彼に浮気され、「もう恋愛なんてしない」と決意した宇野さん(仮)。28歳になり、両親から「そろそろ結婚したらどうだ?」と促されるようになってきたものの、そんな気分にはなれません。事務の仕事が終わり帰宅すると、趣味のネットゲームに熱中する毎日を過ごしていました。

ネットゲームにはまっていたのは、多数のプレイヤーが協力して戦うチーム戦が面白かったから。チームの仲間たちでSNSの中にネットゲーム用チャットグループをつくって密に連絡を取り合い、協力して敵チームに勝てたときには何とも言えないうれしい気持ちになりました。

チームメンバーと長くゲームをプレイするうちに、チャットで日常生活の愚痴やうれしかったことも話し合うように。いつしかチームメンバーに対して“ゲームの中だけでの仲間”ではなく、“長く付き合っている友達”のような感覚を持つようになってきました。

「恋愛よりもゲームの方がいい」。松井さんのことが気になるように

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恋愛するくらいなら、ゲームしていた方がずっと楽しい――。そう考えるようになっていた宇野さんですが、あるメッセージをきっかけにチームメンバーの松井さん(仮)のことが気になるようになります。

「彼女に『ゲームする暇があるなら、私に構え』と言われていたんだけど、ついに『ゲーム続けるなら、別れる!』とまで言われて別れることになった……」

チームの中では、リーダーとして敵チームに勝つために作戦を立てて、みんなを引っ張ってくれていた松井さん。チャットしていても明るいキャラクターで、クスッと笑えるメッセージを送ってくれたり、失敗した仲間をフォローしてくれたり、好きなゲームが同じだったりと「この人、いい人だな」と宇野さんは以前から感じていました。

「今、フリーなのか」「あの人も、恋愛よりゲーム優先なんだ」――宇野さんは次第に、松井さんのことを異性として意識するようになっていきました。

親からの最終宣告。「婚活しろ!」

そんなある日、仕事の都合で東京へ出張する用事ができた宇野さん。普段は京都に住んでいますが、東京近辺に住んでいるメンバーと会ってみたいから、オフ会を開きたいと提案してみました。

「いいね、ぜひやろう!」と東京在住だった松井さんが賛同し、何人かのメンバーが集まることに。宇野さんはオフ会への参加を楽しみにしていましたが、東京出張の前日、気持ちが落ち込む出来事がありました。

「いい加減、真剣に結婚相手を探しなさい。心当たりがいないのなら、婚活しなさい。お父さんに知り合いに当たってもらって、お見合い相手を探してもらうわよ」

母親からそう言われ、「気が合うか分からない人となんか、結婚できないよ……」と感じた宇野さん。お見合いなんて嫌だと思いながら、東京に向かうことになりました。

そしてその翌日、宇野さんは出張の用事を済ませ、オフ会に参加しました。プレイしているネットゲームの話で盛り上がり、楽しい時間に。松井さんとも実際に会ってみて、31歳で自分より少し年上だったこと、思っていたのとは違ったけれど好感を持てる容姿、何よりどんな話をしても気が合ったことから、これまで以上に異性として好意を持つようになったそうです。

オフ会解散後の帰り道、乗る電車の方向が同じだからと松井さんと2人きりになった宇野さん。ふと母親の言葉を思い出し、「昨日、母親に『婚活しろ』って言われたんだ」とこぼしました。

すると松井さんから「あ、それ、俺も同じ!」という言葉が。そして「じゃあ、俺と結婚する?」と冗談だと分かる、笑いながらのプロポーズ。宇野さんも「いいね! 結婚しようか」とノリでOKしました。

冗談だと分かっていながらも、お互いに対して「好きだ」と感じたという2人。その日は連絡先だけ交換して別れることになりました。

「俺とお見合いしない? あのプロポーズ、本気だよ」

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いい気分で実家に帰った宇野さんですが、帰宅するとすぐに「お父さんの取引先の息子さんが、ちょうど婚活しているみたい。お見合いしてくれそうだけど、会ってみない?」と母親から話がありました。

宇野さんは「勝手に進めて!」と怒りましたが、母親も「あなたが婚活しようとしないから仕方ないでしょう!」と譲ってくれそうにありません。その場は、「もう少し時間がほしい」と逃れたものの、両親のかたくなな様子から退路を断たれていくような気持ちになったそうです。

落ち込んだ宇野さんが思い出したのは松井さんのこと。「あのときの松井さんの言葉、どれくらい本気だったのかな」。宇野さんは松井さんの気持ちを確かめたい気持ちもあり、「お母さん、本気みたい。お見合いすることになりそう」と松井さんに連絡を取ってみました。

すると「それなら、俺とお見合いしない? あのプロポーズ、本気だよ」と返信が。松井さんはその週末に京都まで来て、宇野さんと改めて会ってくれることになりました。

いくら気が合ってお互いに好意を持っているとはいえ、ネットで知り合った人とは上手くいかないだろうな――。宇野さんはそう考えていたそうですが、松井さんと“お見合い”してみたら、お互いの価値観に共通するところが多く、「本気で結婚を考えたい」と思うようになったそうです。

会った回数は少ないのに、ずっと一緒にいたみたい

「ネットゲームをしているときには、自分の顔を出さなくて済むし、本名も隠せます。だから、誰かと直接会うときよりも、素の自分を出せているんです。それは私だけでなく、他のプレイヤーも同じだと思います。

もちろん、中には悪い意味で素の自分を出して、周りのプレイヤーを不快にするような人もいます。でも、同じゲームをプレイしていて、松井さんはすごくいい人だと感じました。

実際に会ってみて、思っていたより少しシャイだったけど、それ以外はゲームしていて感じた印象そのまま。直接会った回数は少ないのに、ずっと長い時間を一緒に過ごしていたような気分になりました」(宇野さん)

そこからはスムーズに話は進み、2カ月に1度は直接会って、お互いの気持ちを確かめ合った2人。もちろん、ネットゲームの中でも交流を続け、LINEなども使ってやり取りし、「この人なら間違いない」と思いを強くしていったそうです。

そしてオフ会の日から1年ほどで、2人は結婚式を挙げることになりました。新婚生活を始めて1年経ちましたが、「最初は上手くいかないかもなと思っていました。けど、今でも仲良く暮らしていますよ」と宇野さんは笑顔で答えてくれました。

References : Marital satisfaction and break-ups differ across on-line and off-line meeting venues
初対面で即プロポーズ!? ネトゲ友達とノリ結婚したら意外と幸せ!!