夫婦ゲンカの原因は?「性格」「金銭面の価値観」「家事分担」

夫婦ゲンカの原因は?「性格」「金銭面の価値観」「家事分担」

意外? 実は過半数が夫婦ゲンカをしている

夫婦ゲンカをする夫婦は決して珍しくはありません。第一生命経済研究所の調査によると、普段からケンカを「よくする」夫婦は8.6%、「時々はする」夫婦は43.9%で、52%の夫婦がケンカをすると答えています。

年代別に見ると、ケンカする夫婦が最も多いのが30代(54%)で、逆に最も少ないのが50代(48%)となりました。

結婚当初は、やはりお互いの価値観や考え方の違いからケンカが起こりやすく、長年連れ添うことでお互いへの理解が深まりケンカは減っていくといった傾向があるようです。

過半数の夫婦が配偶者に「不満あり」

過半数の夫婦が配偶者に「不満あり」

また同調査には、ショッキングなデータも示されていました。なんと56.5%の夫婦が配偶者に不満があると答えているのです。

不満を抱いているのは、男性では45%なのに対して女性では66%。特に30代女性は73%とかなり高い割合で不満を抱いているようです。

さらに掘り下げていくと、どちらかだけが働いている夫婦では相手に不満を持っていたのは54.5%でしたが、共働き夫婦では61.8%が不満ありと回答。年齢が若く、共働きの夫婦ほど不満を抱きやすく、特に妻側が問題を抱え込む傾向があることが分かります。

2014年の総務省・労働力調査によると、共働きなのは1106万世帯、妻が専業主婦なのは735万世帯となっています。しかも、共働きの世帯数は、年々増加傾向にあるのです。

共働き夫婦の場合、お互いに仕事に時間を取られ意思疎通が困難になり、気持ちのすれ違いが多くなるのは仕方のないことかもしれません。さらに、お互い働いているからこそ、「金銭面の負担が平等ではない」「家事の分担が不公平だ」などの不満が出てきやすく、ケンカが非常に起こりやすい状況になっているのでしょうか。

夫婦ゲンカの原因になっているのは「性格」「金銭面」「家事分担」

夫婦ゲンカの原因になっているのは「性格」「金銭面」「家事分担」

それだけ夫婦ゲンカが起こりやすい状況になっているわけですが、どんなことが引き金になって夫婦ゲンカへと発展することが多いのでしょうか。

先に挙げた第一生命経済研究所の調査レポートには、配偶者のどんなところに不満を持っているかと調べた結果も掲載されています。それによると、不満を持つ大きな原因のトップ3は「性格」(52.0%)、「金銭面の価値観の違い」(32.2%)、「家事の役割分担」(24.6%)。思い当たる節がある人も多いことでしょう。

ただ、見逃せないのが男性には「性生活」に不満を抱いている人が多いこと。実際に30~50代の各年代で不満ベスト3に入っています。それに対して、女性では30代女性でかろうじて5位にランクインしているだけ。他年代には一切登場しません。

「性格」「金銭面」「家事分担」の不満トップ3を解消することも大切ではあるものの、女性側は性生活についても見直してみると、夫婦ゲンカの回数を減らせるかもしれません。

夫婦ゲンカを回避するヒントは「勝ち負けにこだわらないこと」

円満な夫婦生活を送りたいのであれば、毎日思いやりを持つことが大切です。しかし、これまで育ってきた環境も異なり、人格も異なる者同士。どうしてもケンカに発展することはありますし、衝突によってより深く理解し合える夫婦になれることも多いです。「何がなんでもケンカを回避する」とかたくなになるよりも、ケンカしたことをどうやって今後の夫婦の糧にしていくかと考えることが重要ではないでしょうか。

そのためにはケンカの勝ち負けにこだわらないこと。「相手に対して優位に立とう」「勝ってやろう」と思って口ゲンカを続けるうちに、「あなたはルーズな性格で最低の人間」「自分の方が給料が高いのに生意気」といったような相手の人格やプライドを傷つける発言をすることは厳禁です。夫婦関係の修復が一気に困難になってしまいます。

たとえケンカをしてしまったとしても、「これから2人がどうしていったら幸せになれるのか」という視点を持ち、ケンカを機にお互いへの理解を深めるための話し合いに時間を割くように心掛けてください。

References : 第一生命経済研究所 , 総務省 労働力調査
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