結婚式費用、親に頼った? 頼る派・頼らない派の意見は

結婚式費用、親に頼った? 頼る派・頼らない派の意見は

実は、親の援助あり夫婦が6割以上!

婚活の後にやってくる一大イベント・結婚式。一般的な挙式と披露宴の総費用は300万円前後になり、決して気軽に開けるものではありません。最近の傾向として、ごく身内だけで挙式をする「地味婚」をささやかに開く夫婦が増えているのも、納得できます。

結婚式・披露宴の費用以外にも、新生活に向けての準備や両家顔合わせでの会食、場合によっては結納と、結婚するまでにはいろいろとお金がかかるものです。では先輩カップルたちは、どうやって300万円前後もの費用を捻出してきたのでしょうか。

その答えになりそうなのが、「親の援助」です。実際に援助を受けたカップルは、各社の調査を見る限り6割前後と過半数を超えているのです。

結婚後の家計を重視! 素直に「頼る派」の意見

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実際に2組に1組以上のカップルが受けている親からの援助。新婚夫婦の側から援助のお願いを切り出す場合もありますが、「親が積み立ててくれていた」というケースが多いようです。

親が厚意として出してくれるお金なので、「素直に甘えるのも親孝行の一環」と考え、そのまま受け取っている先輩カップルが多数。同じように祖父・祖母から援助があるパターンもあります。

また、「迎え入れる側の家族が全額を支払う」といった風習が残っている地域もあり、その場合も素直に従っているカップルが多いことでしょう。

その一方で、援助を受けたことにより、「挙式の内容に口を出してくる……」といった深刻な悩みを経験したカップルも。「遠い親族を招待しろ!」「引き出物は選ばせろ!」など、夫婦の希望から外れた結婚式になってしまった体験談も散見されます。

親から援助の申し出があっても、「ありがとう!」と軽い気持ちで受けず、両家の家族が結婚式についてどう考えているのかを知っておくこと。そうすることで不要なトラブルを避けられるようになるでしょう。

両親を招待したいから……。「頼らない派」の意見

一方で、結婚は独立の第一歩。「これまで育ててくれた両親への恩返し」とも考え、両親に頼らないカップルもいます。

また、最近の女性初婚年齢は、東京都で30.1歳となっています(平成23年人口動態統計月報年計より)。「もうある程度社会経験を積んでいるわけだから、今さら親に頼る必要はない」といった考えの人もいることでしょう。

また、「結婚式の内容にこだわりがあり、自分たちの理想の式を気兼ねなく実現させたい」という理由から援助を断るケースも。海外挙式など、絶対に譲れない希望があって両親に納得してもらうことが難しそうな場合は、自分たちですべてをまかなう傾向があるようです。

結婚資金を頼った場合に、贈与税はかかる?

最後に、結婚式の費用について、親の援助に頼るか頼らないかで迷っている方に、参考にしてほしい情報があります。

それは相続税・贈与税に関すること。結婚式の援助はかなり高額になるわけですから、祖贈与税がかかるかどうか、知っておく必要があります。一方、2015年1月から相続税が引き上げられ、節税のために「結婚式などの機会を利用して、子供に資産を渡しておこう」と関心を寄せるシニアも増えてきています。

ちなみに、特に理由もなく両親から資金の援助を受ける場合、贈与税の対象にならないのは年間110万円まで。それ以上の資金援助を受けると贈与税の対象になりますが、結婚式を開くとなると110万円以上の援助を受けているケースもあることでしょう。

そんな結婚式に関わる資金援助ですが、「生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの」とみなされるため、贈与税の課税対象外になりますのでご安心を。ただし、「結婚祝いとして自動車やマンションを購入してもらった」という場合は課税される可能性大なので、確認が必要です。

また、お祝いに来てくれた出席者からもらったご祝儀に関しても心配無用。通常の交際上必要な贈与とされ、どんなに大金をもらっても脱税にはなりません。

こうした情報も頭に入れて、親からの資金援助を受けるべきかどうか、判断する材料にしてください。

image by:elvis santana Megan ,Bob Smith

References : 厚生労働省
結婚式費用、親に頼った? 頼る派・頼らない派の意見は