職場によって産休・育休への理解に大きな差！

結婚して子供ができても、夫婦共働きで稼ぎたい！――最近では、そう考える女性が非常に多くなってきています。

けれど、いくら共働きを続けたいとはいっても、子供を妊娠・出産して目が離せるくらいにまで育てる中で、どうしても女性が仕事から離れないといけない時期は出てくるものです。

そのために産休や育休といった制度があるわけですが、残念ながら「『産休を取るなら退職しろ』と言われた……」「満足できる期間、育休を取得することが難しそうだ」といった悩みの声が一部から漏れ聞こえていることも事実です。

現在の仕事で産休・育休を十分に取得できるかどうかは、社内の就業規則をチェックして、ある程度働いているうちに感じた職場の雰囲気から察することはできるはず。産休・育休に理解のある会社なら問題ありませんが、もし不幸にも、現在働いている会社が産休・育休に対して理解がなく、あなたが「それでも子供は産みたいし、出産後も働き続けたい」と考えるのなら、転職することを視野に入れ始めた方がいいかもしれません。

 

産休・育休を取りやすい職場は？　女性が多い企業が狙い目

それでは、もしあなたが転職という選択を視野に入れたときに、どんな業種・職種に転職すれば産休・育休を取りやすくなるのでしょうか。

日経キャリアネットが公開している「女性の育児休業取得実績ランキング（※1）」で上位に入った企業を見ると、1位「日本郵便」（2346人／6.91％）、2位「資生堂」（1419人／11.63％）、3位「カネボウ化粧品」（601人／9.44％）、4位「損害保険ジャパン」（534人／7.02％）、5位「日立製作所」（460人／9.01％）、5位「デンソー」（460人／10.28％）、7位「東京海上日動火災保険」（421人／5.36％）、8位「イオン」（400人／6.89％）、9位「ソフトバンク」（388人／8.25％）、10位「NTT東日本」（370人／5.36％）といった企業が名前を連ねています。

こうした企業の共通点を考えてみると、化粧品メーカーや金融機関など、たくさんの女性社員が働いている企業が上位に入っていることに気が付きます。女性社員が多く働いていれば、自然と「女性にとって魅力的な職場をつくらなければ」と経営陣が意識するようになるはず。この結果にも、納得できるのではないでしょうか。

そう考えると、他にも転職先の候補として、女性向けの商品を販売している小売店、保育士や介護関連の仕事なども産休の取得率は高くなってくると考えられます。

実際に、女性向けの求人情報サイト「とらばーゆ」が公開している「産休・育休が取りやすい職種と業種ランキング―2013年上半期（※2）」では、そうした女性が多く働いている業種・職種が上位にランクイン。やはり女性メインの職場では、産休・育休制度が充実していることが分かります。

 

今からでも、まだ間に合うオススメは「医療事務」

とはいえ、これまで働いていた企業と同業種の企業に、あるいは別の業種でも同じ職種の仕事に転職するのならともかく、これまで未経験の業種・職種に転職するのは勇気が要るものです。

そんな「産休・育休を取りやすい職場に転職したいけど、なかなか経験・知識を生かせる転職先がない……」という人におすすめしたいのが、病院などで働く医療事務のお仕事です。病院勤務ということで、女性の産休・育休の取得には理解があります。

また医療事務の仕事には、「必要な業務知識が備わっているか」と評価するために、10種類以上にも及ぶ医療事務関連の資格が用意されています。そうした資格を取得するためのスクールも充実していますから、転職前に勉強して業務のことを理解することが可能です。事前に準備をしておいてから仕事に取り組み始めることができるので、未経験からの転職でも不安を軽減することができるのではないでしょうか。

医療事務には他にも、「自宅近くの病院で上手く求人募集を見つけられれば通勤時間がそれほどかからない」「お給料もそれほど悪くない」「患者さんの力になれて、人の役に立ったと実感できる」といった魅力もあります。

もし今と同じ業種・職種での転職では、産休・育休取得への理解を得られそうにないのなら、医療事務などの職種に、新しくチャレンジすることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

 

※1　https://career.nikkei.co.jp/contents/hataranking/10/

※2　http://toranet.jp/contents/job/job_trend/2215/