縁結び狙った鳥取県の婚活促進パンフが時代錯誤と話題に

縁結び狙った鳥取県の婚活促進パンフが時代錯誤と話題に

鳥取県のパンフレットに「女性は受け身」の記述

鳥取県が縁結びを意図して制作した婚活促進パンフレットの中のある記述が、「女性に対する偏見だ」としていくつかのWebメディアで話題となりました。

特に問題視されていたのは「女性は元々受け身の性で男性側から積極的に愛情表現されたりアプローチをされると次第に相手の事を好きになるという傾向が男性よりも強いようです」という記述。今の時代に、性別を根拠に個人の性質を決め付けてしまうことに、違和感を感じたメディアが多かったようです。

他にも、男性にとって理想の女性像は「料理が上手」「男性を立ててくれる」などの記載があり、時代錯誤で男性目線のものばかり。こうした記載が婚活促進パンフレットに掲載されているわけです。男女平等で夫婦共働きが新しいスタンダードになりつつあり、女性の活躍を後押ししようという現代の流れに逆行しているように感じられたのではないでしょうか。

都市と地方の思想の乖離

カップル

現代女性を不愉快にさせること間違いなしのこの鳥取県の婚活促進パンレットですが、驚くべきことに制作したのは男性スタッフではなく女性スタッフだったというのです。

どうして、当事者である女性が、女性蔑視や女性差別につながるようなパンフレットを制作したのか。そこには、地方の思想の近代化が遅れているという現状があるようです。

人や物の流れが多く多様な価値観であふれている都市部と比べ、地方には昔ながらの封建的な価値観が根強く残っています。また、地方では都市部と比べてそもそもの働き口が少ないので、仕事をしている女性も多くありません。「家庭を守るのが女性の仕事だ」と、女性自身が思い込んでしまっていてもおかしくありません。

ただ、少子高齢化の影響で労働力人口がどんどん減っていっている日本では、今後、地方の女性たちも、貴重な労働力として活躍するようになるはずです。また、ブロードバンドの発達で、場所を問わずに仕事ができるようになったことも、この流れに拍車を掛けることでしょう。

そんな時代の流れの中で「女性は受け身」という考え方に疑問を投げ掛けたメディアが出てきたのでしょう。

女性自身が自立精神を持つことも重要

自立した女性

今回の鳥取県のパンフレットは、鳥取県の杜撰なチェック体制が原因で訂正されることなく世に出回ってしまったようです。もちろん、制作者側の不手際は大きな問題ですが、当事者である女性自身が「女性は受け身」という時代錯誤な考え方に違和感を持てるような自立精神を養うことも大切かもしれません。

References :
縁結び狙った鳥取県の婚活促進パンフが時代錯誤と話題に